月単位変形労働時間制の場合の残業時間
日・週の法定外残業時間
以下の基準を超えた時間を法定外残業時間とみなします。
1日について
- シフトが8時間を超える場合、シフト時間を超えて勤務した時間(下記の例だと木曜日)
- シフトが8時間を超えない場合、8時間(法定労働時間)を超えて勤務した時間(下記の例だと火曜日)
1週間について
- シフト時間合計が40時間を超える場合、その時間を超えて勤務した時間
- シフト時間合計が40時間を超えない場合、40時間(法定労働時間)を超えて勤務した時間
ただし、日の法定外残業としてカウントされた分は週の法定外残業としてカウントされることはありません。すなわち、日の法定外残業と週の法定外残業は重複しないということです。

火曜日はシフト時間が7時間(8時間未満)であるため、8時間を超えた時間が法定外残業時間とみなされ、それまでの時間でシフトを超えた分は法定内残業時間とみなされます。
木曜日はシフト時間が9時間(8時間以上)であるため、この時間を超えた分が法定外残業時間とみなされ、それまでの時間は通常勤務時間となります。
この週のシフト時間は合計7 + 7 + 9 + 9 + 9 = 41時間であり、勤務時間(すでに法定外残業とみなした時間は除く)は42時間であるため、その差分である1時間分がこの週の法定外残業時間とみなされます。
月の法定外残業時間
1か月単位では、下の表の上限時間を超えて勤務した時間を法定外残業時間とみなします。
月の日数 | 上限時間 |
---|---|
28日 | 160.0時間(160時間00分) |
29日 | 165.7時間(165時間42分) |
30日 | 171.4時間(171時間24分) |
31日 | 177.1時間(177時間06分) |
ただし、日の法定外残業・週の法定外残業としてカウントされた分は月の法定外残業としてカウントされることはありません。すなわち、日の法定外残業、週の法定外残業、月の法定外残業は重複しないということです。
例えば1ヶ月の間に下図のように勤務した場合、27日に1.1時間(1時間6分)勤務した時点で、日・週の法定外残業を除いた勤務時間の合計(通常勤務 + 法定内残業)が177.1時間に達します。したがって、これ以降の勤務時間はすべてこの月の法定外残業時間とみなされます。
